「オリジナル制作者に100%還元することの限界」コピーの二面性(4/4)まとめ篇

「オリジナル制作者に100%還元することの限界」コピーの二面性(4/4)まとめ篇


1回目の「”クリエイティブ”の特別さとはなにか」、2回目の「コピーや二次創作はアイデア泥棒」、3回目の「コピーが作る文化の多様性」でコピーとは何かをまとめて来ました。

制作するには少なからずコピーが必要であること、そしてコピーの度合いが強くてもアイデアや文脈などといった良くも悪くも曖昧な基準次第では認められることが分かりました。

良くも悪くも曖昧なため色んな人が模索した結果、そのグレーゾーンの管理方法がいくつか存在します。

・フェアユース

アメリカの著作権法107条によれば、著作権者の許諾なく著作物を利用しても、その利用が4つの判断基準のもとで公正な利用(フェアユース)に該当するものと評価されれば、その利用行為は著作権の侵害にあたらない。

1976年著作権法では「批評、解説、ニュース報道、教授(教室での利用のための複数のコピー作成行為を含む)、研究、調査等を目的とする」[註 1]場合のフェアユースを認めているが、著作物の利用がフェアユースになるか否かについては少なくとも以下のような4要素を判断指針とする。

(1) 利用の目的と性格(利用が営利性を有するか、非営利の教育目的かという点も含む)
(2) 著作権のある著作物の性質
(3) 著作物全体との関係における利用された部分の量及び重要性
(4) 著作物の潜在的利用又は価値に対する利用の及ぼす影響

Source: フェアユース(Wikipedia)

・クリエイティブコモンズ(CC)ライセンス

CCライセンスとはインターネット時代のための新しい著作権ルールで、作品を公開する作者が「この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません。」という意思表示をするためのツールです。

CCライセンスを利用することで、作者は著作権を保持したまま作品を自由に流通させることができ、受け手はライセンス条件の範囲内で再配布やリミックスなどをすることができます。

Source: クリエイティブコモンズライセンス

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さらに近年問題視されつつあるのが機械学習という技術による芸術作品に著作権が存在するのかということです。(人によっては機械学習のことを人工知能と言う人もいますが否定する人もいます)

つまり機械にとっては芸術は複数のパターンでしかありません。

例えば、猫型ロボット以外のドラえもんを何パターンも作ったり、既存の男性の名前すべての主人公で何パターンもの恋愛小説を作ったりすることが理論的に可能です。

さらに感動するパターンも機械のプログラムに入れてあげれば、全パターンの感動作品を作ることができます。

そこで全ての作品ができあがったとき、その著作権は誰にあるのでしょうか?その機械でしょうか、それともその機械を作った人でしょうか、それとも誰にも認められないのでしょうか。もし全ての著作権が認められた瞬間、誰も何も作れなくなってしまいます。

とはいえ、あくまで機械学習は既存のものから処理を行なうため、まだ存在しないものを組み合わせや統計処理、論理学以外で作ることができません。また、文章はまだできますが、画像や動画の組み合わせになると一気にパターンが増え、処理するためのメモリや部品素材の不足から、技術的に可能になるのは当分さきかもしれません。

機械と人間の大きな違いは身体が存在し、矛盾や葛藤を受け入れられることにあります(常識や空気もパターンでしかありません)。そこに人間が芸術性を見出していれば問題はないかもしれません。