「切っても切り離せない都会と地方の関係」都会居住の二面性(4/4)まとめ篇

「切っても切り離せない都会と地方の関係」都会居住の二面性(4/4)まとめ篇


1回目の「本当に地方より都会の方が魅力的なのか?」、2回目の「大都会で消費する幸せを知らずに死ぬのか?」、3回目の「都会に住むことで失うもの、壊すもの、壊されうるもの」と都会に住むことの二面性について書いてきました。

なんだかこうやって俯瞰してみると、消費の幸せを望んで都会に出たら、孤独になったり結婚したくなくなったり子育てしづらくなったりして、人口減に繋がりやすい構造になってますね。

※実際何人かは都会にきてそれから地方に戻るようです。
Source: 第7回人口移動調査

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※実際何人かは都会にきてそれから地方に戻るようです。
Source: 第7回人口移動調査

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また、よく地方都会含め「人口が減少すると問題」という考え方に陥りがちですが、明治時代からの人口推移をみてみると、いかに今が特別なのかが分かります

※1800年後半は3000万人ほどだった。

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※出生数と死亡数のグラフ。今後戦後よりも死亡数が増える。
Source: ピークが迫る日本の人口

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ただ人口が減少しても短期的に厳しいのは高齢化率が高くなることでしょう。税収が厳しくなって公共サービスの運営が難しくなるのが目に見えるので、公共サービスの縮小から高齢者向けの公共サービスの質維持になるかもしれません。

※秋田県の高齢化率は現在32%で、2040年には43%と予測されている。1つ目が2014年で、2つ目が2040年。
Source: 平成27年版高齢社会白書

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※長生きしたい人たちはそれなりにいる。
Source: 長生きに関する意識調査(東京海上日動あんしん生命保険株式会社)

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つまるところ労働者が足らないわけです。国民全体として賛成しているわけではないにしろ、一方で外国人労働者が増えつつあります。

※外国人労働者数は上昇傾向にある。
Source: 外国人労働者数の推移

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また訪日観光客もどんどん増えており、少なからず消費税の税収に貢献しているかもしれません。

※訪日観光客は急増している。
Source: 2015年訪日外国人観光客数は1973万7千人!インバウンド統計値と推移まとめ。

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このような状況ですが、未来の選択肢はたくさんあります。まず思い浮かぶのは、

・経済成長は諦めて税収を下げ、平均寿命を下げ、人口を下げ、既存の人々の価値観を許容していくこと。

・税収や人口を増やすために、仕事を頑張り、子育てを頑張り、常に今の価値観を疑問しつつ挑戦し続けること。

これらの価値観は経済成長をしたいかしたくないかに分かれます。

しかしもちろんですが、これだけが未来ではないでしょう。経済成長以外の別の目的に向かうという発想に変えることも一つの選択肢です。ではどのように変えるのか。

・移民が一気に流入しない立地(地続きではない)だからこそあえて一定数多めに特区を作って移民を入れてみる。

・原宿のファッションや、鳥取のマンガ、筑波のテクノロジーのように地域別にさらに一層産業やライフスタイルの差別化をはかる。

・逆に社会問題が満載なので、社会問題の博物館をたて、全ての教育をその解決手法の研究のために行なうようにする。

これらの発想転換は極端かもしれませんが、しかし極端だと思うのは既存の「経済成長の是非」への価値観に縛られているのが大きいです。

このように日本全体、もしくは都道府県別に世界のどこ行っても同じ場所が存在しない価値ある場所にすることも考えられるわけです。

そもそも立地上「日本」という概念が長く、さらに国民国家という制度ができて民族性も高くなっていますが、そういった制度や地形から発想が制限されることもあります。

さて今後の日本は地方も都会も含めてどうなっていくのでしょうか。