子どもにとっての”良い教育”とはなにか?-まとめ篇-教育環境の二面性(4/4)

子どもにとっての”良い教育”とはなにか?-まとめ篇-教育環境の二面性(4/4)


edu4_1

1回目の背景2回目の家庭負担篇3回目の政府負担篇、それぞれいかがでしたでしょうか?もちろん人によっては「極端すぎる!」「曲解だ!」と言う人もいるかと思いますが、国の中に何億もの人間がいれば少なくとも誰か一人は問題を抱えるものです。

さて、最後に何をまとめるかと言いますと、「教育の目的」です。あくまで教育のインプット(資源:お金や親、学校など)はアウトプットのために存在します。子どもにどんな人間になってほしいのか、その目的次第で、インプットが適切だったか判断することができます。

しかし、全ての子どもが良い資源を同じ分ずつ得ることができるわけではありません。「子どもは親を選べない」というようにまず子どもにとって良い親と悪い親は不平等になります。学校もたまたま良い先生に会えたり会えなかったりするでしょうし、インターネットがある時代に生まれてくるかどうかもある意味不平等です。

つまり教育問題は資源配分の限界から生まれています。だからこそ教育をただ問題だと非難するのではなく「うちの子どもはこの目的に集中して育てる」という選択が重要になっていきます。目的が違えば資源が少なくても良い場合があるからです。

ではその目的を洗い出してみたいと思います。

まず日本の教育基本法を見てみましょう。

「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」

このようにあります。太字にした部分が日本の教育の目的であり、これらが達成されれば問題ありません。ただとても曖昧な気がしますので、以下に具体的なものをならべてみました。

※現在の生活に対する満足度。どんな生活をしていても幸せならそれでいいという考え方。

edu4_1

Source: 内閣府大臣官房政府広報室 世論調査

※近年、学力などの認知能力に加え、幸福を感じたり社会に適応できたりする意味で非認知能力が注目されている。

edu4_2

Source: 書籍「学力の経済学」

※経済のための教育。近年は上昇傾向にないためそれを目的にすると現在の教育は失敗していると見ることができる。

edu4_3

Source: 日本の一人当たりのGDPの推移

※日本は他の国に比べて労働生産性は低い。

edu4_4

Source: 労働生産性の国際比較

※20代前半から30代前半はそれ以降に比べてボランティア活動が少ない。

edu4_5

Source: ボランティア活動の実態をグラフ化してみる(2011年社会生活基本調査)

※ノーベル賞に関してはアメリカやロシアと比べれば少ないが割りと受賞している。

edu4_6

Source: List of Nobel laureates by country

※投票率はどんどん下がっており、政治参加という意味では教育は失敗している。

edu4_7

Source: 衆議院議員総選挙における年代別投票率の推移

※日本ではあまりこの見方はしませんが、選択肢として「国を守るため=兵士」というのもあります。

edu4_8

Source: List of countries by number of military and paramilitary personnel

※社会保障制度を成り立たせるためという目的で言えば失敗している。

edu4_9

Source: 平成25年日本の財政関係資料

このように教育には漠然と「良い人間になるため」だけではなく、色んな目的と指標が存在するかと思います。

さて、あなたの子どもにはどんな人間になってほしいのでしょうか?そしてあなた自身はどんな人間を目指して育てられたのでしょうか?そのために使われたお金や環境は無駄になっていないのでしょうか?

その目的次第でどれぐらい教育費や学習環境が必要か変わってきます。