働かざるものも食えるベーシックインカムの二面性-まとめ篇。イラストとグラフでまとめてみた(4/4)

働かざるものも食えるベーシックインカムの二面性-まとめ篇。イラストとグラフでまとめてみた(4/4)


bi

さて1回目のベーシックインカム(以下BI)の背景2回目のメリット篇3回目のデメリット篇に続きまして、今回は最後にBIのメリットとデメリットの中間と補足についてまとめたいと思います。

・働かなくなる人が増えることは問題じゃない。

働かなくてもBIによって支給されたお金でBIの財源に回るように消費されないことの方が問題です。また無いと困るサービスに関しては、自分で行うのか、それとも今まで以上の報酬(お金なら高額なお金か、もしくは物による報酬か)が現れてサービスは無くならないでしょう。

・人間はそんな簡単に理性的か感情的か分けられるものではありません。

現金給付のままでそのグレーゾーンに対処するには「人間は理性的でもあり感情的でもある」ということを前提にして制度を設計した方がいいかもしれません。

例えば依存症につながりやすい商品に対しては消費税をさらに高くすることでBIの財源を確保したり、統計的に人口の数パーセントは依存症に陥ってしまうという前提をたてて一般の方々から税金の額を設定したりすることです。

・経済は成長しているのか、成熟しているのか。

経済成長率が高いか低いかもとても大事な論点となります。

企業が年々成長していて、国民の給与が年々増えていて、税収も年々増える社会で行うベーシックインカムと、その逆の状態でのベーシックインカムでは、ベーシックインカムを上手く行かせるための施策が変わってきます。

雇用が不足しているのか、過剰なのか。生産が不足しているのか、過剰なのか。

現在の日本はどちらかと言えば、以前と比べれば、生産が過剰状態にあり、あまり消費が行われない傾向にあります。その中でベーシックインカムを行ったとして消費税が増えるのかどうかを気にする必要があります。もちろん消費税以外のBIの財源の確保の方法はありますが。

・既存の福祉やワークフェアとベーシックインカムの違い。

そもそも既存の福祉(生活保護など)に比べてベーシックインカムが本当にいいのかどうか慎重に分析・検証していく必要があります。それは例えば外国含め存在するデータでコストパフォーマンスを比較するなどです。

今の社会保障政策に対する批判は多いですが、しかしただやったことがないから良さそうぐらいの判断でベーシックインカムを導入してしまうと、ベーシックインカムもまたただ批判されるだけの制度になってしまう可能性があります。

・BIやるなら情報公開と監視が必要という案もある。

思想家/哲学者の東浩紀氏は、ベーシックインカムを適切に管理するために、電子マネーを導入して全国民の購買履歴を追跡できるようにすることを提唱しています。

※参考:東浩紀(批評家・作家) vol.2 「プライバシーって本当に必要ですか?」

※東浩紀のベーシックインカム原理論

ここまでベーシックインカムの二面性についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

私自身調べてみて思ったのは、Wikipediaですら結構情報がまとまってるほどベーシックインカムには注目が集まっているとはいえ、みんながみんな別々の部分に論点をもっていて話がややこしくなっている感じがしました。

ベーシックインカムというのは労働に縛られていたお金が労働から解放され、人生そのものを変えることになる制度です。しかしだからこそ「人間は理性的なのか、感情的なのか」という根源的なテーマが特徴的な部分になるのだと思います。