金融政策は経済にどんな影響をもたらしますか?

金融政策は経済にどんな影響をもたらしますか?


不景気のときに行われるのが景気対策です。景気対策にはいくつか種類がありますが、よく行われるのが、「お金の量を増やすこと」です。量的金融緩和政策と言います。

Source: Wiki 量的金融緩和政策

※2008年のリーマンショック以降各国の中央銀行は、各国の通貨(お金)の量を増やしました。

Part two: free trade at Albion

Source: Part two: free trade at Albion

お金の量が増えると、お金の価値が下がるので、物価や株価が上がります。

※物価が上がることをインフレーション(インフレ)と言います。

※お金の量が増えることで起きる変化と関係図

お金の量が増えることで起きる変化と関係図

※日本では安倍政権になった2012年12月から株価が上がっています。

日経平均株価の推移

Source: 日経平均株価の推移

※最近は物価もだんだん上がってきています。

日本の消費者物価指数の推移

Source: 日本の消費者物価指数の推移

※日本円も120円まで安くなりました。

USドル/円の為替レートの推移

Source: USドル/円の為替レートの推移

物価や株価を上げたり、円安にすることによって、様々な効果を発生させることができます。まずは良い効果を見てみましょう。

■金融政策のメリット

1、円安によって、海外の人たちは日本の商品・サービスを買うことが以前より得になる。輸出が伸びたり、観光客が増えたりする。

※円安を背景に輸出が伸びる一方、原油価格の下落で輸入が大幅に減少した。

貿易収支の月別推移

Source: 貿易収支の月別推移

海外からの観光客も急増しています。

※年別訪日外国人数の推移(1964年以降)

年別訪日外国人数の推移(1964年以降)

※過去3年の月別訪日外国人数の推移

過去3年の月別訪日外国人数の推移

Source: 経年データ – 訪日外国人数

2、物価が上がることによって、実質金利が下がり、企業は銀行からお金を借りやすくなる。そうすると企業は使えるお金が増えるので、商品やサービスを今までよりも生産できるようになる。

※将来、貯金して金利でお金が増えるよりも、物価が上昇してお金の価値が減ってしまう。それが実質金利の低下。

円安の進展と設備投資の先行き、実質金利の低下

Source: 円安の進展と設備投資の先行き、実質金利の低下

分かりやすい実質金利の説明「名目金利と実質金利の違いって何?経済の基礎知識入門」

※金利が下がっているので、企業はお金を借りても利息分を以前よりも少なめで返すことができる。そのため以前よりもお金を借りやすくなる。

マネーストックと銀行貸出の推移

Source: マネーストックと銀行貸出の推移

※借りたお金を使って、今までよりも商品やサービスを多く生産できるようになる。

円安の進展と設備投資の先行き、設備投資の増加

Source: 円安の進展と設備投資の先行き、設備投資の増加

※企業はどんどん雇用を増やそうとしている。1を超えている職業は人手不足。

職業別有効求人倍率

Source: 職業別有効求人倍率

今までよりも多い生産によって、今までよりも多くの人が消費することができる。それによって企業の売上が伸びれば、労働者の賃金を増やしたり、新たに雇用を増やすことができ、人々はさらに消費することできる。このように景気が良くなるという仕組みです。

■金融政策のデメリット

次はデメリットですが、つまり賃金が増えて消費が増えなければ、景気は良くならないのです。賃金が上がらずに、物価だけが上がってしまうと、人々は今までよりも商品を買うことができなくなってしまいます。

※物価上昇に対して賃金の上昇がずっと追いついていない。実質賃金の低下。

アベノミクスの恩恵いずこ? 消費支出は最大の落ち込み

※人々の消費金額はどんどん落ちている。

アベノミクスの恩恵いずこ? 消費支出は最大の落ち込み

Source: アベノミクスの恩恵いずこ? 消費支出は最大の落ち込み

※円安によって輸入品が値上がり。以前よりも海外の商品を買いづらくなった。

企業物価指数の公表データ一覧

Source: 企業物価指数の公表データ一覧

参考: Naverまとめ「助けて!あまりの円安で値上がりが止まらない!」

■最後に重要なポイント

・人々は買いたいサービスや商品があるのか、買える余裕(お金)はあるのか。

・生産できるスキルを持った人をどれだけ雇用できるのか。

・輸出増加が続くほど日本のサービスは海外の人々にとって良いのか。

・世界の投資家は日本の企業を応援し続けるのか。

・外国人や、日本の現在の子どもは将来日本企業で働きたいと思えるのか。

・賃金にこだわらない多様で自由な働き方では消費も税収も増えないのではないか。

参考:経済の流れ

景気がよいということは循環がよいということ

Source: 景気がよいということは循環がよいということ

※他にも論点や考え方があれば教えてください!